私も障害者だ私たちが「障害者」と言うとき、それは法で定められた障害の認定基準に該当している人たちのことを指している。もちろん、障害者福祉や障害者雇用などを進めていくには障害者であるとする基準が必要だが、しかし、だからと言って人間を「障害者」と「健常者」の二つに分けることができると考えるのは大きな誤りである。 人には、得意・不得意や適性というものがある。どんなに頑張っても上手にできないことや弱点は、誰にでもある。これらがたまたま社会生活を送るのに大きな影響を及ぼさないと考えられ、従って障害を認定する基準にも該当しないから、「障害者」とは認められないというだけだ。当たり前だが、障害者にもできることはたくさんあり、健常者にもできないことがた...2016.07.19 14:34コラム
デンマークに学ぶ、高齢期の住み替えを進めるための条件デンマークの元福祉大臣、アンデルセン氏は次のように述べている。「プライエムの多くは孤立し、不毛で活気がなく、いる人たちの権威を失わせるようなミニ病院、いわば人生の最期を迎える前の待合室になっていた。プライエムに住む人々にとって、その主体としての生活はプライエムに引っ越した日を境に幕を閉じた。多くの人はこの状況を、施設のまた施設文化の避けられない結果と考えていた。」プライエムは、老人介護施設。1988年、デンマークでは施設のこのような状況と、高齢化率の上昇による財政逼迫を背景にプライエムの新規開設を禁止したが、その当時を振り返って述べた言葉である。そして、「出来る限り長く自宅に住み続けるために、早めに住み替えること」を奨励する政策に舵...2016.07.01 05:45コラム