職員による入居者虐待は「サ高住」の老人介護施設化を象徴している?2020年9月、兵庫県明石市のサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)で、職員による入居者への虐待事件が発生しました。神戸新聞の続報によると、職員は80代の男性に一晩で40回以上、殴る蹴るなどの暴行を繰り返したことや、70代の男性入居者にも暴行を加えていたことが明らかになっています。この事件は、サ高住が「老人介護施設」のようになってきていることを象徴する出来事だと感じます。そもそも、サ高住は、自立生活を営んでいる高齢者が高齢期の身体状況などに合った住宅に早めに住み替えることによって、健康で安心して暮らせるようにすることを目的とした住まいで、介護が必要になった人たちのための「施設」とは基本的に異なります。超高齢化時代を迎え、健康寿命を延ば...2020.11.30 02:56コラム