「高齢期の4つの喪失」は、悲観すべきことではない。 人は高齢期に、さまざまな喪失を経験します。おおまかにいえば、「体力や身体機能」「人間関係(配偶者や友人を失ったり、職場の仲間との関係が切れたりする)」「仕事や収入」「役割や立場(果たさなければならない、仕事や子育てや家事などにおける使命)」の4つが挙げられます。そして高齢期には、これらの喪失に適応していくことが重要であるとされています。 しかし、考えてみれば、例えば「人間関係」を失うのが一概に痛恨かというとそうではありません。若い頃には、相性の悪い人や会いたくない人との関係もたくさんあったはずで、それがなくなるのなら、むしろ歓迎すべきことです。 同じように、「仕事や収入」を失ったとしても、仕事にはプレッシャーもあれば、気の進まない...2022.12.12 01:05コラム