「高齢者の実態」は、不安をあおるためのデータでは見えてこない。厚生労働省による「令和5年簡易生命表」によると、0歳の男の子の平均余命は81.09年、女の子は87.14年となりました。これは「平均寿命」として毎年発表され、広く使われます。一方、健康寿命は男性が73.08歳、女性が75.90歳で、これは0歳の子が、平均的に何歳で「健康上の理由で日常生活に制限がある」状態になるかを意味します。この2つの数字を使って、「平均寿命と健康寿命の差は、男性が8年、女性が12年…」という具合に、介護や介助を要する期間が、かなり長いことを強調する広告をよく目にします。しかし、高齢者に関する研究活動を行う筆者が忘れてはいけないと考えるのは、これは「0歳の子」の話であるということです。高齢者には関係がありません。●...2024.12.23 05:59コラム
ヤフーニュースに掲載されたコラム(最新2024.12月)2024年「高齢者の実態」は、不安をあおるためのデータでは見えてこない。(12月21日)「手を後ろに回したケア」とは何か。(11月3日)孫はかわいいが「3日以内に帰ってほしい」?(9月14日)“高齢化”世界一の日本が抱える「健康な高齢化の10年」への課題(7月31日)健康な高齢者は「近所の人たちと仲がいい」!? “つながり”が最高の健康法になり得る理由(6月22日)「終活」の一つになり得る? 楽しそうな高齢者に共通する「ターニングポイント」の正体(6月9日)“住み替えない”日本の高齢者…不安・不便を「我慢して暮らす」意識に変化の兆し?(5月25日)「食品スーパー」の存在が“高齢者の健康維持”に役立つ理由(5月4日)健康診断の結果で...2024.12.23 05:57お知らせ