高齢期の幸福は、アンチエイジングでなく『アジャスト・エイジング』。 デンマークで提唱され、今では高齢期のウェルビーイングに関する基本的な考え方として、世界で広く支持されている「高齢者福祉の3原則」。(1)生活の継続性(2)自己決定(3)残っている能力の活用―の3つから成りますが、デンマークをはじめとする北欧の高齢者の高い幸福感は、この3原則の浸透や徹底によるものと言ってよいでしょう。 日本でも「高齢者福祉の3原則」はよく知られるところですが、その中で「生活の継続性」についてはやや誤解があると、高齢者に関する研究活動を行う筆者は考えます。「生活の継続性」が、“同じところに住み続けること”と理解されがちであるからです。「生活の継続性」とは、できるかぎり現役時代と同じような生活スタイルを続けるということ...2025.04.14 06:13コラム