松尾芭蕉に学ぶ、「終の棲家」探しの基準。高齢者人口が増えるに従い、さまざまな形の高齢者住宅(主として分譲や賃貸)や、老人ホームなどの施設(主として利用権方式)が登場し、住み替えを検討する人たちも増えています。お話を聞くと、多くの人が“終の棲家(ついのすみか)”と口にされますが、高齢者に関する研究活動を行う筆者は時々、そのニュアンスに違和感を抱きます。ニュアンスをくんで具体的に言えば、「自分が重い介護状態になって自立生活ができなくなっても、身の回りのいろいろな世話をやってくれる人が、ずっと面倒を見てくれるところであるかどうか」というようなことです。そして、「介護施設でしか最後まで住めないのでは?」と考える人は少なくありませんし、老人ホームや介護施設が運営するサイトなどにも、...2025.02.25 03:02コラム