欧州では一般的な「高齢者のプライマリーケア」が日本で期待できない理由「プライマリーケア」とは、「身近にあって何でも相談に応じてくれる、総合的かつ継続的な医療」といった意味の言葉で、健康状態の把握やアドバイス、応急的な処置・治療、訪問診療のほか、状況に応じて専門医を紹介するといった機能などを担うものです。特に高齢者については、病気になると重くなりやすく、元に戻るにも困難を要するので、初期の段階で何でも相談できるプライマリーケアがより重視されるようになってきました。しかし実際には、何でも診ることができる医師は多くないため、「専門ではない」と断られたという話はよく耳にしますし、調子が悪いけれどどこに行けば診てもらえるか分からない、急に行ったら「先生がいない」「今日は忙しい」と断られる……というようなケース...2025.06.02 05:48コラム